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OKCOIN 調べてみた話

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前回の投稿の最後で触れたOKCOINについて調べました。

社名はオーケーコイン・ジャパン株式会社
サービス名はOKCoinJapan

登録番号:暗号資産交換業者 関東財務局⾧ 第 00020 号

ですね。

現時点で関東財務局に登録しているのは25社で、OKCOINは2020年3月30日に登録されています。(そうかあ、コロナ禍で世の中大変だったので知らなかった)昨年は4社、今年は2社登録されています。近畿財務局は2社のままです。

 

OKCOINは老舗と書きましたが、2013年に始まった北京に本部がある会社です。ベンチャーキャピタリストとして著名なティム・ドレイパー(Tim Draper)が投資をしたようですね。(私もLinkedInで繋がってます)。ティムは仮想通貨やブロックチェーン領域にも積極的に投資をしてきたことでも有名です。また、テスラTwitterにも投資をしていましたね。2014年には米国政府が押収したビットコイン3万枚を落札したので、そのまま持っていれば今は1500億円くらいになってます(唖然)。話を戻して、中国発の仮想通貨取引所として有名で、Binanceよりも先輩格だったOKCOINですが2017-2018年頃は中国政府の締め付けもあり中国の業者はすべて逆風でしたね。しかし、日本で登録した2020年までの期間で、着々と成長していたようです。

 

私が、注目したポイントは4項目ありますが、そのうち3つは同じ本質です。

1) 高い流動性

2) 薄いスプレッドの取引所

3) 機関投資家仕様のAPI

4) 100%コールド・ウォレットでの保管

 

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出典:OKCOINサイトから。筆者加筆。

4)は、カストディ(保管の体制で、日本では分別管理)のことです。どんなにセキュリティを堅牢にしてもインターネットで繋がっている状態では攻撃を受けるリスクを100%排除することは難しいかもしれませんが、暗号資産の秘密鍵(64〜256ビットの半角文字列)を印刷して保管し、ネットから遮断しておくのが最善です。これをコールド・ウォレットといいます。今となっては常識なので、「ちゃんとやってますね」という確認です。

やはり注目は1)-3)です。これは実質的には共通で「すべて流動性」の問題です。

 

高い流動性というのは、投資家にとって、「売買したい時に、売買したい数量を、売買したい価格で行える」ことを意味します。「時間」「数量」「価格」です。

そのためには、当然ですが多くの参加者がいないと成立しません。

多くの国で多くの需要で使われる(米ドル)>一部の国で一部の需要で使われる(一部の通貨や有価証券など)>特定の需要だけに使われる(珍しい産物など)という順番が流動性にはあります。ビットコインイーサリアムなどのメジャーな暗号資産は世界的に関心があるので、「多くの国の参加者を顧客に持っている方が流動性が高い取引が可能」です。

まずは、そこの部分を調べてみます。日本のサイトは、

OKCoinJapan

 です。

ここではあまり分かりません。行政の考え方に広告規制がありますが、その影響でしょうか? 英語版の海外サイトを見てみます。

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出典:海外okcoin.comのサイトから。筆者加筆。

出てきました。

サンフランシスコ、マルタ島(欧州EUの参加国です)、香港、シンガポール、日本、韓国に拠点があることが分かります。そして、なんと190カ国以上の市場参加者がいるのですね。投資家の数も10万件以上です。EUはマルタなんですね、Binanceと同じです。STOなどの事業も考える業者は法的な環境が整っているマルタを選ぶ業者が多いです。

私個人は、これで納得した感じです。

 

 例えば、日本の暗号資産取引所は、販売所取引所の両方を提供しています。

販売所は両替屋さんのようなもので「ビットコイン1枚くださないな」「はい、今は500万円です」というような店頭取引(OTC取引)で、販売所は仕入れ担当者がカバー取引をします。カバー取引とは、例えば日本の同業者や欧米市場、アジア市場などから、安くビットコイン仕入れるわけです。それをいちいち電話やチャットでやっていると大変なのでシステム的にSOR(Smart-Order Routing)といって、自動的に最も安い価格の市場から仕入れてくるアルゴリズムを組んだりします。

取引所は、買い手と売り手を板で表示して自動的にマッチングします。日本で取引所をやってているのは、ビットコイン先物などの先物取引が中心です。これだと、差金決済でネットアウトしてしまうので、カバー取引の仕入れは現引や現渡しをしなければ不要です。

海外の暗号資産取引所は、現物の取引所も多いですね。OKCOINや欧州のBitstampなど。日本の大手のbitflyerビットフライヤー)も米国と欧州ルクセンブルクに拠点がありますが、2018年1月23日付VentureTimesの記事によれば

bitFlyer EUROPE は、当社の完全子会社です。オフィスをルクセンブルクにおき、欧州のプロトレーダー向けに仮想通貨取引所を運営しています。

 とあります。プロ向けの大口取引とカバー取引を兼ねているようですね。3年たった今は分かりませんが。

いずれにしても、「OKCOINは現物取引での取引所方式を採用していること」は、私個人として評価ポイントが高いと考えています。マーケットメイクもしないので、「この価格の板ほんとかな?」というような疑念を挟む余地もない明朗会計です。

そうすると、いろいろな注文執行の方式が考えられます。それをチェックしてみました。

 ・条件付き指値注文

特定の執行条件が付いた指値注文です。条件付き指値注文は以下3つの執行条件から1つを選択して注文します。

1)Post Only(PO)
イカーとなる注文のみ発注され、テイカーとなる注文はキャンセルされる執行条件です。
2)Fill or Kill(FOK)
指定した注文価格かそれよりも有利な価格で即座に全部が約定される場合のみ発注され、全部が約定されない場合は注文がキャンセルされる執行条件です。
3)Immediate or Cancel(IOC
指定した注文価格かそれよりも有利な価格で即座に一部あるいは全部を約定させ、成立しなかった注文数量はキャンセルされる執行条件です。

(同社:取引ルール欄より引用)

 

 

とあります。

Post Only:板に新たな指値を作成して「これだったら買いますよ(売りますよ)」と呼びかけるのがメイカーで、逆に「おっ、その価格。乗った」と出ている指値を取っていくのがテイカーです。メイカーのみは、ちょっと手数料が有利(受取)になります。

FOK:約定した残りの数量はキャンセルされます。価格と数量の取扱いが便利になります。

IOC:一瞬で約定できない場合はキャンセルになります。

これらが便利なのは、①キャンセルする手間が省けることと②非常に頻繁に取引する方にとっては「見せ玉」の疑いに対する対策になることです。いつまでも、板に残りそれをキャンセルするような行為を繰り返すと、相場操縦してるのではないかとの疑いを招きかねません。板に残らなければ、それも防げますね。

 

薄いスプレッドの取引所機関投資家仕様のAPIもこの高い流動性の別の側面です。

機関投資家は、実際にどんな顧客名かは分かりませんが、一般的に超富裕層(ファミリー・オフィス)、ヘッジファンド、金融機関、企業(例えば、テスラやPayPalなど)が機関投資家に分類されます。特に、ヘッジファンドは高頻度で売買することもあるため、多分APIはFIX(Financial Information Exchange)プロトコルで提供しているのだと思います。要するに、リアルタイムで板情報が提供されるわけです。

 

取扱通貨は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインクラシック(BCH)、ライトコイン(LTC)ですが、最近イーサリアム・クラシック(ETC)も追加されて合計5種類です。

 

まとめ

  • 何と言っても、190カ国以上の顧客に提供し、機関投資家もカバーしているグループなので、現物取引の取引所として非常に流動性が高いと期待できる。
  • その恩恵を、注文執行方法の豊富さやカストディの安心感で、初心者から機関投資家まで幅広い層が参加できる暗号資産取引所だと思います。
  • 流動性が高いことに加え、24時間365日入出金が可能もうれしいです。

 

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相場の雑観 ( 8 ):暗号資産のおさらい

プリンです。

前回までの記事で仮想通貨と書きましたが、今は暗号資産と呼ぶのが正式でしたね。

 

世間の耳目を集めたコインチェックの流出事件が2018年1月。仮想通貨は新たな金融の在り方のひとつであるとして、好意的だった金融庁も一転して厳しい姿勢になりました。仮想通貨交換業が法律で位置づけられたのが2017年、国の法律としては日本が世界で最初でした。なので、金融庁も好意的だったんですね。その頃は、米国も欧州も静観。中国や韓国は禁止の姿勢を見せはじめていました

 

2018年1月のコインチェック事件で、日本の当局は姿勢を厳しめに転換しました。当初は同じ金融庁管轄ではあっても資金決済法の中で位置付けられていました。外国為替の両替業務は誰でも自由にできます。ただ、仮想通貨交換所は資金移動決済業者のひとつの変形と言うことですね。しかし、同年3月には法改正の検討が開始され、2019年には法改正、2020年からは暗号資産に名称が代わり、一部は電子記録移転権利となって金商法に入りました。要するに、配当や金利が付くような場合は有価証券として扱うということですね。

 

2018年の夏頃には、逆に海外は一転して積極化していきました。IMFのラガルド専務理事(当時)が仮想通貨を擁護する発言をしたり、フランスの財務大臣が締め付けから一転して容認に転じたり、米国の高官も支援したりです。仮想通貨はアジアが主導的マーケットだったのが、2019年には欧米のプレゼンスが急に上がりはじめました。特に、カストディアン(保管銀行)がキチンとセットされたことは大きいですね。米国ではビットコイン先物が上場された時期です。単なる差金決済なので、別にビットコインの現物を保管する必要はなかったのですが。暗号資産が一定の地位を築くには、やはり機関投資家が安心して扱えることが必要です。機関投資家は何百億円・何千億円・兆円という単位の運用資金を手元には置きません(そんな金庫は維持が大変です)。そのため、カストディアン・バンク(保管銀行:日本では信託銀行の位置付け)にしっかり保管してもらって、売買の決済を指図するという分業をします(餅は餅屋です)。

また、会計処理ですね。会計的にどう扱ったらいいの?ということです。2019年末に米国公認会計士協会(AICPA)が "Accounting for and Auditing of Digital Assets(デジタルアセットの会計と監査)"というガイドラインを公表しました。米国では非償却の無形資産としての扱いで、未実現の利益(含み益)は計上せずにすみます(課税されません)。

 

この機関投資家目線の仕組みが徐々に構築されたことで、ヘッジファンド(これも機関投資家です)などが、続々と参入しました。また、企業でも採用に関心が高まり、購入し出しました。例えば、

MicroStrategy Inc.:ナスダック(AIに強みのソフトウェアの会社)

Square, Inc.:NY証券取引所(POSレジの会社)

Tesla, Inc.:ナスダック(ご存知、あのテスラ)

PayPal:ナスダック(クレジットカード決済の会社)

など。モルガン・スタンレーなどは直接ではなくMicroStrategyの株に投資して、実質的な暗号資産のエクスポージャー(投資保有の状態)をもっていますし、一旦引いていたゴールドマン・サックスもまた引き寄せています。

 

これが、ビットコインの昨年夏からの動きの原因です。

2020年  7月:10,000ドル回復

2020年10月:12,000ドル後半の新高値

2020年12月:20,000ドル突破

2021年  1月: 40,000ドル突破

2021年  2月: 58,000ドル台の新高値(高級車1台買えますね♪)

すごいですね。

イーサリアムも追随してます。

2020年7月では230ドル程度でしたが、2021年2月には一旦2000ドルまで上がりました。

 

そういえば、最近しばらく見ていなかった暗号資産交換所のTVコマーシャルが出てきましたね。それを調べていると、新たな交換所も登場しています。それがOKCOINです。

へー、そうなんだと思いました。老舗だからです。今回は、このOKCOINを取り上げると長くなってしまうので、次回に取り上げます。

それでは

 

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相場の雑観 ( 7 ):最近の下落と議長発言

プリンです。

 

ここのところマーケット調整気味ですね。

整理すると、こんな感じでしょうか?

  • 米国は昨年夏からマイナス実質金利
  • FRBのパウエル議長はマイナス実質金値がお嫌い。
  • なぜなら、金融経験は制度改革などの法律が専門で、経済学専門のエコノミストではないから、杓子定規。
  • そんな人は、口下手で市場との対話が苦手。
  • 市場との対話とは「心配せんで任しといてくれなはれ」とか「物価が少し上がっても、デフレよりよっぽどましでしゃっろ」とか。上手くマーケットをなだめたりすること。
  • 「あの議長頼りないからなあ。もう少し、債券売ったり(利回り上昇)して遊んだろ」という参加者が、いたずらする時期ですね。

毎年、3-6-9-12月の四半期終わりの月には、FRBFOMCや欧州のECB理事会、日銀の金融政策会合があります。マーケット参加者は、このパウエル議長さんのちょっとした発言を面白がってるいるように見えます。

 

まあ、本格的な物価上昇(供給のボトルネックが長期化するなど)はないと思うので、一時的でしょうね。前に触れたように、コロナ禍で生産能力が落ちていても、ロックダウンによる終息傾向やワクチンなどもあり、物価上昇は一時的だと思います。

過剰流動性なので、資産の対象はコロコロ変わりますが。f:id:chalanpolan:20210305074351p:plain

 

相場の雑観 ( 6 ):通貨危機と仮想通貨

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今回は通貨危機のお話です。

通貨危機は至るところで頻繁に起きていますが、有名なところで言えば、1997年7月に始まったアジア通貨危機ですね。

タイ・インドネシア・韓国と広がりIMFの管理下に置かれる緊急事態。マレーシア・香港・フィリピンも打撃を受けました。さらには、翌年の1998年8月にはロシア通貨危機、1999年にはブラジル通貨危機がありました。

 

原因はドルペッグ制。輸出中心で旺盛な内需の米国に輸出することで成長をしてきた国です。タイは成長鈍化して貿易収支が赤字に転じたところに、クリントン政権ルービン財務長官が「強いドルは国益と言い出して、一転してドル高政策に。その前まではスーパー301条とかを発動して日本を叩いて、とんでもないドル安円高になったんですけどね。(1995年で1ドル79円)

当時日本は大打撃で首都高を走っても本当にクルマが走っていないという感じで、まるでコロナ禍での初めての緊急事態宣言みたいでした。

ドル高に連動してペッグ制のタイ・バーツも強くなってしまうのですが、「経常赤字なのに、何でタイ・バーツが強いの?変じゃね?」というところをヘッジファンドが突いてきました。ヘッジファンドは市場の合理的ではない部分(非効率性)を狙うので決して悪人ではないですが、当時は結構悪者論がありました。

このように、広がっていきました。

 

その国も通貨が暴落すると怖いのはハイパー・インフレです。南米のアルゼンチンなども何度も経験してますね。札束で野菜を買うような感じです。

 

それで、IMFや他の国から緊急融資を受けて、実際にはIMFが国のリストラを行うわけです。

 

そんな中で、唯一IMFは断固反対と受け入れなかったのが、マレーシアのマハティール首相です。(また、返り咲きましたね。もう95歳ですけど、もともとお医者さんなので健康なのでしょうか?)マハティールさんは通貨が暴落したなら、物々交換だとして、実際に南米と物々交換してまで危機を乗り切りました。あっぱれです。

 

話がそれましたが、通貨危機は結構あるものです。そんな国の国民はどう思うでしょうか?「ウチの国の紙幣より、米ドルもってたほうがいいよね」とかになります。

また、横目で見ていた中国は、「とにかく外貨準備をたくさんもって、通貨危機におちいらないようにしよう。外貨準備は絶対減らさない。」となります。その役割を担っているのが、前回書いた中国の国家外貨管理局SAFEですね。

 

一般市民は、通貨危機があると困るから別の手段で蓄えよう。いざとなったら換金できるように。例えば、米ドル、金が代表的ですが、2017年くらいからは仮想通貨のビットコインもそれに加わりました。一瞬で送金できますしね。

 

通貨の信認を得るのは大変なことで、時間もかかります。日本のように何の疑いもなく日本の紙幣を使っている国ばかりではないという現実があります。

 

ではでは。

 

 

 

相場の雑観 ( 5 ):基軸通貨と人民元

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基軸通貨として世界に認められた国が覇権国家である。

昔からそう言われています。ほんとにそうなのかな?

 

今回は人民元です。

中国がWTOに加盟したのが2003年。「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」と資本主義への実質的な参加をほのめかし南巡講和で重要な声明を鄧小平がしたのがその10年前の1992年。

筆者は2003年に中国に関係した投資関連の仕事をしました。当時は、証券監督管理委員会(CSRC)国家外貨管理局(SAFE)の2つの承認が必要でしたね。SCRCが証券関係の免許を、SAFEが人民元と米ドルなど外貨との交換枠(クォータ)を管理していました。上海の銀行をカストディアン(保管銀行)に選定し、彼らとタッグを組んで。日本の法律では相容れない一文が現地の法律にあって、交渉の末、中国共産党幹部全員の「約束を守る」という署名をとって完成させました(今思えば随分と無茶なことを)。(汗)

2003年当時、中国の銀行ネットワークは前時代的で、西のミャンマーとかの方への人民元の輸送にただ幌をかぶっただけのトラックの荷台に積んでたり。空いた口が塞がりませんでした。

 

それから、また10数年。中国の人民元IMF国際通貨基金)の特別引出権(SDR)の通貨パッケージへの仲間入りを果たしました。

それまでは、米ドル・欧州ユーロ・日本円・英ポンドの4通貨パッケージが全世界の通用するIMFお墨付きの通貨バスケットでした。しかし、今は日本円と英ポンドの割合が減らされ人民元が10.92%と日本円を抜き、世界第三位の通貨になりました。

ちなみに、IMFの理事職にも中国から入っています。

 

中国が「一帯一路」政策をとったり、アフリカに巨額の投資をしたり、南シナ海での領有権を主張したり、海軍を増強したり、インド洋でインドともめたり。といろいろと世間を騒がせていますが、人民元基軸通貨にして、覇権をとりたいという意志のあらわれですね。

 

 

 

 

 

相場の雑観 ( 4 ):歴史を学ぶ vol.2 韓国ドラマ「ミスター・サンシャイン」♪

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通貨のお話をもう一つ。

 

遅ればせながらNetflixにハマっている私が今年見た韓国ドラマに「ミスター・サンシャイン」があります。イ・ビョンホン主演です。日本の明治時代に相当する李氏朝鮮最後の時代で、米国やロシア、日本が朝鮮半島を支配しようとするのに、対抗する民兵(義兵)たちの話です。身分制度が残り支配階級の両班の良家の娘として生まれた狙撃の名手、賎民と蔑まされながら米国に渡って米国海兵隊の指揮官として戻ったイ・ビョンホンなどのお話です。

 

この中で、日本は「こんなひどい事をしてきたの?」と思うほど悪者に描かれていますが、歴史はいろんな観点から公平に見るべきと考えているので、受け入れられます。

 

日本は日清戦争で簡単に中国に勝利し勢いづいていて、その後朝鮮を併合する以前から、日本の国立銀行である第一銀行韓国総支店が、朝鮮での通貨として第一銀行券を流通させていました

朝鮮の人たちにとっては、朝鮮の王様がそれに抵抗できないことの失望感とともに、異国の通貨を使えと言われて経済を支配されることに猛反発します。

 

それを見ていて思い出しました。基軸通貨の歴史も同じです。米ドルも元々は軍隊の力が裏付けです。アジアで言えば、太平洋を担当する米国第七艦隊が海上から「使わなければいつでも大砲を打ち込むから、米ドルを使ってね♪」と言っているようなものです。

 

前回の山田方谷の藩札焼き払いで触れた藩札の過剰発行のように、昭和に入っても日本陸軍は、アジア大陸で軍票と言って軍隊が発行する紙幣を使って強要したようですね。

 

通貨の信認というのは時間がかかります。通貨統合でのユーロもEMUというバスケット通貨時代から10年近く時間をかけましたし、中東湾岸地域での通貨統合や南米大陸の共通通貨構想も浮かんでは消えていきます。

 

そんな中で、仮想通貨(暗号資産)のビットコインはちょっと珍しい存在ですね。

 

FX投資をするに当たって、そんな余談も知っておいて損はないと思います。

 

 

 

 

 

相場の雑観 ( 3 ):歴史を学ぶ vol.1 渋沢栄一よりも好き♪

2月からNHK大河ドラマ「青天を衝け」が始まりましたね。渋沢栄一を取り上げて、イケメン俳優の吉沢亮作が演じています。

また、2024年度からは新一万円札に渋沢栄一が印刷されます。

私の妻も、急に渋沢栄一を口にするようになりました。

単に吉沢亮作が好きみたいです(苦笑)。

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今回は通貨の話です。

 

私は渋沢栄一よりも山田方谷(ほうこく)が好きです。文化2年2月21日(1805年3月21日) - 明治10年(1877年)で備中松山藩岡山県)の藩士でした。渋沢栄一が生まれる35年前の話です。山田方谷備中松山藩財政をわずか八年で立て直し、逆に十万両ほどの蓄財を成功させました。

 

当時は、お金といえば、金銀銅の通貨の他にお米もお金と同様の価値がありました。江戸では金を中心に、大阪より西は銀が主に流通していました。それ以外に、各藩が藩札を発行していました。藩札と言っても藩の中だけしか流通しないので、他の地域と交易するにも、いずれ金や銀などと両替しないとなりません。その時に、慌てる基本的な構図です。藩札は紙幣というよりも約束手形のような位置付けだったわけです。

備中松山藩も大阪商人からモノを買っては藩札で払っていたので財政は火の車でした。

 

この藩政改革に山田方谷が抜擢されました。彼は、藩札を大衆の前で焼き払い、大阪商人に正直に藩の財政事情と返済計画を訴えます。これが信用されて、財政改革は進みます。山田方谷儒教の中の朱子学陽明学の良いところを統合する考え方を持っていました。

当時は朱子学が絶対で、これは朝鮮半島李氏朝鮮もそうでした。陽明学は資本主義的であり、どちらかといえば90年代から勢いを増した新自由主義的なところがあります。そのため、陽明学は主君に仕えさせる支配体制から厄介者扱いされていました。

 

山田方谷に影響を受けた幕末の著名人は少なくありません。越後長岡藩で幕末にガトリング銃で官軍に対抗し英雄となった河井継之助にとっても藩政改革の師でした。

この山田方谷の唱えた「義利合一と至誠惻怛」は後の世に大きく影響しました。

義理合一朱子学のように主君や祖父母を敬う倫理的な考え方と、陽明学のように合理的な理屈で進めることは、どちらも同じように大切にしなければならないという意味です。

至誠惻怛(しせいそくだつ)とは真心と慈愛の精神です。

 

この教えに感銘を受けて、方谷の右腕になったのが三島中洲でした。25歳ほど若く渋沢栄一より10歳ほど先輩の中洲は、その教えを守り明治になって二松学舎を創立しました。

渋沢栄一道徳経済合一説を唱えたのは、親交のあった三島中洲から山田方谷の義利合一を聞いて焼き直したに過ぎません

 

そんなわけで、「渋沢栄一ねえ?山田方谷の方が好きだな」となるわけです。

 

 

ここで、藩札焼き払いのことをお話ししました。通貨の基礎は信用だということを伝えたかったのですが、少々脱線してしまいました。

 

(続く)